心療内科医の藤井 英子 (ふじい・ひでこ)さんの『ほどよく忘れて生きていく』(サンマーク出版)が話題になっていますね。
はい、産婦人科医でしたが、結婚後、出産を機に医師を辞め専業主婦に・・7人の子どもを育てながら51歳のときに再び医師の道へ戻られた現実版『医師チャ・ジョンスク』!
最近では、89歳で開業した91歳心療内科医として話題になってます!「憧れの生き方」ともいえます。
目次
何でも盛り込み過ぎの学校現場・・・先生の「憧れの生き方」が子どもを変える!
「子どもたちに教えた分だけ成長する」という錯覚の中で、「ついていけない子ども」がいることに気付いていますか?
「みんなの貴重な学びには代えがたい」とか、理由をつけてその子を「切り捨てて」いませんか?
私たちが目指すのは、全員が居心地の良いクラスです。
多くの先生方も同じことを目指していると思いますが、それは非常に難しいことです。
その過程で、ついていけない子どもが切り捨てられてしまうかもしれません。
しかし、居心地の悪くないクラスならどうでしょうか・・・頑張れる子どもは頑張れば良いし、苦手な子どもはそこそこで良いです。
先生はそれぞれの子どもができる範囲で頑張れるように応援します。
そのようなクラスは、先生の心持ち一つ、先生の生き方・・・人生の捉え方一つでその学級の世界で学ぶ子どもたちの様相や思いの育まれ方が変わってきます。
私たちは、何のために学ぶのでしょうか?
いつだって、目の前には「今」しかない・・There is always only now in front of you!
将来良い大学に入るため、よい就職のため・・・学ぶ理由は、そんなものではないはずですね。
私たち教師は、子どもの前に立つとき、そうした根本的な「学びの意味」「幸せな学びの人生観」を明確に持っていたいものです。
そんな教師のために、そして、居心地の悪くないクラスを築き上げていく先生の心構えとして、91歳の心療内科医・藤井英子 (ふじい・ひでこ)さんの『ほどよく忘れて生きていく』(サンマーク出版)は、とても良い本です。
私たちの大先輩が長い人生の中で気づき、築き上げた生き方ですから。
決して教育書ではないのですが、この藤井英子院長の考え方や生き方を、学校や学級という小さな社会・世界でどうぞ先生が最初に実践されると、子どもたちのこの先の人生に大きな指針を与えることになっていくでしょう。
藤井英子院長の生き方アドバイスを少し取り上げてみました。
京都にある、小さなクリニック・・ここで診察にあたる91歳の心療内科医の言葉が話題に!
藤井英子医師は、患者さんに健康で心地よい生活を送るためのアドバイスを提供しています。
彼女は、病院での診察後に、単なる「お大事に」の挨拶ではなく、「ご自分をお大事になさってくださいね」という言葉で患者さんを送り出します。
89歳でクリニックの院長職を退職し、自身のクリニックを開業しました。
現在91歳であり、毎日バスと徒歩で通勤し、スマホやパソコンを使用してブログに投稿するなど、現代的な生活を送っています。
彼女の健康の秘訣は、「さっぱりと生きること」であり、不快なことや執着から解放され、本当に大切なことに集中することを大切にしています。
ここからは、藤井 英子『ほどよく忘れて生きていく』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
89歳で「漢方心療内科藤井医院」クリニック開業
89歳でクリニックを開業するにあたり、私は、多くの人々に支えられました。
家族に話をしたところ、子どもたちは、それぞれの方法で私を助けてくれました。
次男は、会社を早期退職し、クリニックの運営を担当しました。
医師である長男は、私が何かあった場合のリスクを考慮し、周辺の医療機関に挨拶まわりをしました。
三男は内装全般を、その妻はカーテンを縫いました。冷蔵庫を三女、観葉植物を四女が担当し、テレビを贈った孫もいました。
次女は、毎日の食事やお弁当を作ってくれました。
遠方にいる長女は、常に決まった時間に孫とともに電話をくれます。
私の新しい挑戦に子どもや孫たちがそれぞれの方法で支えてくれていることに感謝しています。
年齢を重ねるにつれて、すべてを自分でやろうとすることは不可能であり、「自分にできることだけは自分でやる」「誰かの力を借りる」という両輪が重要だと思います。
私も日々、練習して「よろしくお願いします」という言葉を誠実に伝えられるように努めています。
<できることは自分でやり、できないことはお願いする。「お願いします」を、きちんと言える人でいたいと思います。>
学んでもっと好きになる
学ぶことは楽しい・・難しく考えず、自分が興味を持ったことに取り組んでみると、人生が変わるかもしれない。
私は、医者として働きながら、時間を作って様々なことを学んできました。
子どもの習い事の待ち時間には英会話のレッスンに通い、英検にも挑戦した。
専業主婦時代には、通信教育で栄養学や心理学を学び、育児や診療に役立てた。学ぶことは面白い。当時、多くのことに手を出した自分を褒めてあげたい。
四柱推命も学びました。「お医者さんが、四柱推命ですか」と驚かれますが、7人の子どもたちがどんな運命を背負っているのか、知りたいと思ってのことでした。
習うとこれもおもしろく、奥深い世界でした。
私自身は、元来、悪い占いは気にしない性格ですから、実際は、運勢がよくても悪くても、どちらでもいいのですが、自分の人生の指針を決めて、それに向かって動く材料にはなりました。
過去に学んだことは、その先の人生のどこかで自分を助けてくれたり、思わぬ転機を運んだりします。何より、学ぶって楽しいこと。私が今勉強したいのは「生薬」。もっとくわしくなりたくて、勉強材料を集めているところです。
<学ぶって、楽しいことです。難しく考えず、やってみたいことをかじってみる。思わぬ人生の転機を呼ぶこともあります。>
子どもの「やりたいこと」のために借金をしたことも
四柱推命の話をしましたが、私は、やりたいと思うことは何でもやってみる性格です。
それが何につながるか、利益があるかどうかとか、あまり考えることなく、とにかくやってみたい気持ちを止めないことを大切にしてきました。
それは子どもに対しても同じで、子どもがやりたいと望むことはできるかぎり、何でも挑戦させてきました。
挑戦することは、生きる強さにつながると思っていましたから、家族の挑戦をどんな時も歓迎してきました。そろばん、ピアノ、エレクトーン、バイオリン、柔道、ハンドベル、絵画教室、塾……もちろんお金がかかりましたが、なんとかやりくりするのが私の役目でした。
医学部と歯学部への進学にも大金が必要で、夫婦で借金をして子どもたちのやりたいことをやらせる子育て時代でした。
今、クリニックを手伝ってくれている次男が開院の際に手持ちの事業資金について話しているときに、初めてそのことを実感したようで、「子どもたちのやりたいことを最優先してやらせてくれていたことを、初めて知った」と言っていました。
<やりたいと思うことは、思う存分、自分にやらせてあげましょう。お金をかけるならば、物よりも経験だと思います。>
「白か黒か」は忘れる
正義感が強くて真面目な人ほど、物事を白黒はっきりさせたがるかもしれませんが、現実の世の中はほとんどが曖昧で、見方によっては正反対にもなります。
正義も、こちらから見ればこちらが正義だと思えるかもしれませんが、あちらから見れば逆になることもあります。白黒つけることはできません。
以前、多忙を極める40代の男性がクリニックに訪れました。「うちの会社はおかしい。ワークライフバランスなんて存在しない」と、会社の上司や組織を責めており、その怒りとイライラは相当なものでした。
大変な状況にあるのは確かですが、過剰な怒りの原因は、外的なストレスによって体の循環が悪くなっていることにもありました。一通り不満をお聞きして、「愚痴を言い続けるとご自身にとって損になりますよ」とお伝えしました。少しでも気持ちが和らぐよう、焦燥感に合わせた漢方薬を処方しました。
しばらくしていらしたときには、少し落ち着かれて、以前よりも物事を俯瞰して見る力を取り戻されていました。
良いか悪いかで、この世の中のすべてを判断するのは、そもそも難しいのです。
互いの立場も同様です。優劣をつけようとしたところで、基準が変われば上下はすぐに逆転します。自分の正しさを振りかざすと、相手を傷つけることもあれば、自分の正しさが通らないことに憤り、ストレスをためてしまうことにもなります。
世の中には多様な人たちがいて、その多様性が認められる時代です。それぞれの正しさや価値観で生きていることを受け入れることで、心がラクになる気がします。
<いいか、悪いか。 二極で考えないほうがいいときもあります。白黒つけないグレーも悪くありません。>
「貧乏くじを引いた過去」は忘れる
クリニックに来られる方の中には、育児をしながらのフルタイム労働で疲れ果て、退職を選択された人もいれば、親の介護で大好きだった仕事を辞めて郷里に帰る人、自身の病気で仕事が一時的にできなくなる人など、さまざまな方がいます。
私は、5人目の誕生を機に医師のキャリアを中断し、専業主婦として子育てに専念しました。それでもやっぱり医師に戻りたいとずっと願い続け、上の子たちの大学進学をきっかけに、52歳で医師に復帰しました。14年のブランクを経ての決断でした。
以前は産婦人科医でしたが、再出発の際に、精神医学を学んで精神科医になり、その後関心を持った漢方医になり、今は自身のクリニックで診療を行っています。
私は、自分で専業主婦になることや復帰することを決め、家族や周囲のサポート、そして時代の流れがあったおかげで、恵まれた状況にいたと感じています。
今は、医師としての経験と多くの支援をもらったことに感謝し、患者さんに還元したいと思っています。
自分が置かれた環境は、貧乏くじを引いたと思うかもしれませんが、それがかけがえのない経験をもたらすこともあると思います。
また、誰かのために使った時間は直接返ってこなくても、別の形で返ってくることを長年の経験から学びました。
そして、何歳からでも再出発できることを忘れずに、自分がやりたいことに向かって進んでほしいと思います。
<望まない環境でこそ、 得られるものがある気がします。 誰かのために使った時間は、 かけがえのない経験です。>
自分で「調べて」自分で「決める」
私の夫は77歳の時に大腸がんで亡くなりました。手術後に転移があり、私は転移したがん細胞を取り除く手術を勧めましたが、夫はそれを選択しませんでした。私はそれ以上説得することはせず、夫の選択を受け入れ、彼を見送りました。
患者さんが自分の病気の治療について決定することは非常に重要であり、そのためには、日常的に「どんな症状が出たらどの病院に行くべきか」や「自分の病気にはどのような治療法があるか」など、幅広い知識を持っておく必要があります。私は、患者さんが自分自身で最終的な決定を下すことが重要だと考えています。
現代は、何でも簡単に調べられる時代です。
私も、わからないことがあるとすぐにネット検索しますが、情報があり過ぎるため、調べることよりも情報を得て選択する力が必要だと思います。情報を鵜呑みにするのではなく、自分で信頼できる医師や治療法を調べて選択することが大切です。
自分が選んでいない場合、後悔することもあるかもしれませんが、自分で選んだものには信頼と納得感があります。同様に、相手が決めたことを尊重することも大切です。
年を重ねるにつれ、私たちは、自分の人生を自分で責任を持って選んで生きていることを痛感します。
<情報過多の時代だからこそ、自分で調べて、自分で考えることです。知識は自分を助けてくれます。病気の治療法だって、最後は自分で決めましょう。>
人への「負けん気」は忘れる
「負けず嫌い」は素晴らしい性格の一つだと思います。私自身も、負けず嫌いであることが私の人生において道を切り開くきっかけとなったと感じています。
そして、その負けず嫌いを自分自身に向けることができれば、それは誰も傷つけることがない大きな武器になるでしょう。
比較することで自分自身を劣っていると感じる必要はなく、他人と競争することに執着することも良くありません。それは自分を操られることにつながります。
他人からの評価を求め続けることは、自分自身にとって毒となります。年を重ねたとしても、自分自身にできることに対する負けん気を持つことは良いことです。
それは、今できることに挑戦することや、自分がやりたかったことを経験するための「人生の青春18きっぷ」のようなものです。
挑戦すれば、少しずつ成長できることもあれば、年齢や病気によって少しずつできなくなっていくこともあります。年を重ねることは、誰にでも起こることです。そのため、他人と比較することは意味がありません。
<自分への負けん気は大切。でも、人への負けず嫌いはほどほどに。経験豊富な人の一歩引いた謙虚さが、美しく思えます。>
<ツイッターの反応>
おけいこ
@koikeikoi私たちの目の前には「今」しかない。今、やりたいことを、やってみよう。お金を使うなら、物よりも、経験や思い出に使いたい。 やりたいことならば、「役に立つかな」と、考える必要はない。 89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 news.yahoo.co.jp/articles/7ad48…
blender233a.tokyo
@blender233a「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703… そういう後悔だけはしたくないなあ。
じんゆうあん @東洋占術と不思議な話好きの素人のオッサンです
@jinyu117「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
ポンコリーヌ♡
@huhuhuponi「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703… わたしは、多少の悔いが、次の活力になるような気がするし、悔いがあったってそれを笑い飛ばせる生き方をするだけ。
水環🐇
@minawa_corpse「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
塚本幸規
@tsuka_ride今、何ができるか、何をしているのかを意識していこう。 ---- 「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 いつだって、目の前には「今」しかない #プレジデントオンライン president.jp/articles/-/703…
toby_0807
@toby3web「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
H.Meru
@HirokoMeru「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 #SmartNews こんなスーパーおばあちゃまになりたい。 president.jp/articles/-/703…
6 4 9 1
@takeru6491真似はできないけど 素敵だなぁ 人生って こんなにたくさんの事ができるんだなぁと感嘆 「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
くみさん|バラセメント車修行中
@kumisan_4「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 いつだって、目の前には「今」しかない #プレジデントオンライン president.jp/articles/-/703… 人生何が起こるか分からないから何も出来なくても諦めないが大事だ💪
ぴん
@wwwworkingm1「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
sakuko3
@sakuko3「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 #SmartNews president.jp/articles/-/703…
海砂の絵師事工房
@jasm0301「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/703…
末吉 孝廣
@s3MiObQA8xu5IfU「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 share.smartnews.com/jnGdK #スマートニュース
散歩太郎 備忘録🐰⛩🐌🎋🌻
@deepblue3141592「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 president.jp/articles/-/705…
🌈sero🌱🐰
@g4Bpl1AsevtGpr7「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 いつだって、目の前には「今」しかない 学ぶって、楽しいことです 難しく考えず、やってみたいことをかじってみる。 思わぬ人生の転機を呼ぶこともあります。 何歳になっても学びは続く pic.twitter.com/KoFDarOu6r
クマガイ N.K
@kumagai_777「やりたいことをせずに生きてきてしまった」89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉 いつだって、目の前には「今」しかない #プレジデントオンライン president.jp/articles/-/703…
MARE
@MARE79903279「やりたいことをせずに生きてきてしまった」 89歳で開業した91歳心療内科医が人生を後悔する患者にかける言葉(プレジデントオンライン) #Yahooニュース news.yahoo.co.jp/articles/7ad48…